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日本財団「災害復興支援センター熊本本部」での活動を終え、支援拠点を東京へ

2017.06.08

昨年4月14日21時26分に熊本を襲ったマグニチュード6.5(震度7)の地震発生直後から、熊本支援に名乗りをあげた「日本財団」。民間がもつ機動力と柔軟性をいかし、同年4月26日には、熊本県と災害支援の合意書を締結。同日、県庁前のビル内に「日本財団災害復興支援センター熊本本部」を開設し、多くのボランティア団体の窓口となり、さまざまな活動と支援をおこなってきた。

「お礼の会」会場となったホテル熊本テルサ(熊本市)

あれから一年。この5月末で、熊本本部のあった事務所を閉所し、今後は東京に拠点を移し、支援を継続していくことになる。閉所前に実施されたホテル熊本テルサでの「お別れの会」を取材した。

日本財団災害復興支援センター熊本本部「お礼の会」に関係者が続々集まった

会場には、日本財団の尾形武寿理事長をはじめ、その関係者、また来賓には、蒲島郁夫熊本県知事や、大西一史熊本市長も顔を連ね、多くのNPOやボランティア団体の関係者が集まり、閉所式をかねた立食パーティーが催された。

会場の様子

まずはじめに、財団の尾形理事長からあいさつがあり、「一年間の支援活動をほぼ計画通りにおこなうことができました。とはいえ、すべてのご要望の声にお応えできたわけではなく、復興はまだ道半ばにあります。我々の仕事はまだ終わったわけではありません」と、東京での支援継続の言葉がのべられた。

日本財団 尾形武寿理事長

県を代表して、蒲島知事からの謝辞には、感謝の言葉があふれていた。日本財団がこれまでおこなってきたNPO・ボランティア団体の活動支援、住宅損壊などへの見舞金支給、熊本城再建支援など、さまざまな支援に対しのべられた深い感謝の言葉。

蒲島郁夫熊本県知事

「緊急対策時は、混雑しているうえ、対応が複雑化し、なかなか外部からの接触がむずかしいなか、幸運にも日本財団からのコンタクトが私のもとに届きました。地震後の混乱のさなか、10日後には協定を結び、行政ができないことに弾力的に、かつスムーズに取り組んで頂きました。財団への感謝の気持ちをもって、その善意を大切にするためにも、今後の震災対応を成功させたい」と蒲島知事。

フリップを掲げ日本財団の役割、混乱期の行動の在り方を紹介

続いて、大西市長からは、熊本城再建支援として日本財団が30億円の支援をおこなったことにふれ、「復興には人間の支えになるものが必要だと感じました。それが、市民にとって、熊本城の存在。城が復旧・復興していく姿を見て、心の復興につながっていく。熊本城を見るたびに、日本財団をはじめ、多くの方の支援があったことを忘れずに、上質な生活都市・熊本をめざしていきましょう」とのスピーチが。

大西一史熊本市長

多くの関係者があつまった会場

会場の大型スクリーンには、財団の支援活動の様子が映し出された

談笑する大西市長

左から日本財団の石川紗織さん、災害復興支援センター熊本本部の西村美奈子さん、副島菜央さん。「多くの県民が被災される中、日本財団の活動を通して、『ありがとう』と感謝の言葉をいっていただく機会も多かったですね」

5月末日をもって日本財団の災害復興支援センター熊本本部の事務所は閉所となったが、それで熊本地震への支援がおわったわけではない。一つの区切りを迎え、これまでの活動の課題を次へいかし、熊本地震の復興をこれからもめざしていく姿勢だ。
日本財団がこの一年間おこなってきた支援活動が、熊本の復興、そして県民一人ひとりへの復興へと必ずつながっていく。

いまできること取材班
文章:稲積清子
撮影:長谷和仁

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