薬剤師にならなきゃよかったと後悔している人が起こすべき行動5選

 

「こんな仕事だなんて思わなかった。薬剤師なんてならなきゃよかった・・・。」

 

職場見学や薬局説明会では職場の良いところを中心に説明され、現場の薬剤師はとても輝いて見えるものですよね。

「夢や希望を持って就職したけれど、薬剤師の現実を知って後悔している」このような方もいるのではないでしょうか。

 

そこで今回は、『薬剤師になったのを後悔している場合、どうしたらよいか?』についてお話していきます。

さらに、『知らないともっと後悔する内容』も取り上げているので、ぜひ参考にしてください!

 

薬剤師にならなきゃよかったと後悔しやすい理由

薬剤師にならなきゃよかったと後悔している人が起こすべき行動5選

 

薬剤師にならなきゃよかったと後悔する理由は、人によって異なります。

ここでは薬剤師が後悔しやすい以下の理由を、具体的な声をまじえて説明します。

 

  • なかなか給料や役職が上がらない・給料が低い
  • 土日・祝が仕事で周りと休みが合わない
  • 資格取得にかけた学費や奨学金・時間と割が合わない
  • 先のことを考えず短期的な目的で職場を選んでしまった

 

まずは、自分が何に後悔しているかをハッキリさせることが大切です。

というわけで、詳しく見ていきましょう!

 

なかなか給料や役職が上がらない・給料が低い

 

薬剤師全体の平均年収は582.5万円。

初任給はそれなりの額でも、薬剤師は昇給の幅が小さい傾向があります。

 

給料や役職が上がらないことで、結果的に給料が安いと後悔する薬剤師は多いです。

「給料よりもやりがい」という考えで職場を選び、後から待遇面を後悔する方もいます。

 

https://twitter.com/zimannobasot/status/1527862524741566464

 

また、医療費削減で経営が厳しく、薬剤師の給料を上げられないという医療機関の厳しい現実もあります。

 

https://twitter.com/hipahipaaaa/status/1467121495088701449

 

仕事は大変なのに給料が低いと後悔する薬剤師も珍しくありません。

そんな時は、自分の給料が仕事の大変さに見合っているかを振り返ってみましょう。

 

土日・祝が仕事で周りと休みが合わない

 

薬剤師は土日・祝が仕事なことも多く、周りと休みが合わないのも後悔しがちなポイントです。

土日の旅行や遊びの予定に、自分だけ仕事で参加できないケースもあるのではないでしょうか。

 

しかも医療機関の土日は忙しいため、私用では休みづらいですよね。

 

https://twitter.com/macco_tenichi/status/1311106481840766976

 

運動会や発表会は土日で開催されるので、子どもができてからも土日・祝に仕事があることは後悔するポイントになりがちです。

もちろん「平日休みで良かった」と思うこともありますが、周りと休みが合わないことで後悔する薬剤師は珍しくありません。

 

資格取得にかけた学費や奨学金・時間と割が合わない

 

薬剤師になるためには4年制でも800万、6年制では1200万ほどの学費が必要です。

2022年に全国の薬科大生を対象に行われた調査によると、回答者の35%が奨学金を利用していたという報告があります。

 

奨学金と言えども、一種の借金。

その返済は長期にわたります。

 

せっかく稼いだ給料が奨学金の返済に消えてしまうと「多額の奨学金を借りてまで薬剤師になるべきだったのか?」と後悔しがちです。

 

https://twitter.com/miwa_kera02/status/1021938063398723584

 

また、政府発表の大卒者平均年収595.8万円と比較して、薬剤師の平均年収は582.5万円。

6年制で2年多く勉強したのに、他の大卒者に比べて平均年収は劣っているんです。

 

よって、「薬剤師の資格取得にかけた学費や時間に対して、給料が割に合わない」と感じるのは仕方ないと言えるでしょう。

 

先のことを考えず短期的な目的で職場を選んでしまった

 

薬剤師は仕事の中で知識やスキルを学ぶ必要があるため、スキルを伸ばせる職場を選ばないと、将来伸び悩む可能性が高いです。

職場を決める際は以下の項目を良く調べ、優先順位をつけましょう。

 

  • 薬剤師・社会人として積めるキャリアや得られるスキル
  • 月収・賞与・手当などの給与
  • 勤務時間・休日などの勤務条件
  • 福利厚生
  • 会社への通いやすさ
  • 会社の意思決定の仕組み・社風
  • 会社の成長性・事業拡大の展望

 

若手薬剤師が給料や通いやすさだけで職場を選んでしまうと、必要な経験が得られない場合もあるので注意が必要です。

 

https://twitter.com/ponkichi_neko/status/1514490091074617344

 

また、会社の経営方針や社風が合わないことで後悔する方もいます。

 

https://twitter.com/AxV4IVbZUGbjK4H/status/1148385936457125888

 

短期的な目線で職場を選んでしまい、後悔する薬剤師は珍しくありません。

自分がどのような基準で今の職場を選んだのか、振り返ってみましょう。

 

薬剤師にならなきゃよかったと後悔している人が起こすべき行動

薬剤師にならなきゃよかったと後悔している人が起こすべき行動5選

 

薬剤師にならなきゃよかったと後悔している方は、この状況を何とかしたいと思うはず。

そうなったときの対処法は以下の通りです。

 

  • 現職で起きている問題を解決できるよう積極的に働きかける
  • 満足できる年収・給料の交渉を上司に持ち掛ける
  • 今ある後悔は別職種に変わることで解決できるのか考える
  • 自分が信頼できる上司や同じ職業の人に相談してみる
  • 転職エージェントに今ある不満や現状を相談してみる

 

というわけでここからは、それぞれの対処法を詳しく見ていきましょう!

 

現職で起きている問題を解決できるよう積極的に働きかける

 

現職で起きている問題があるなら、問題解決のために自分から働きかけてみましょう。

特に人間関係の問題の場合、以下の解決方法があります。

 

  • 起こっている問題を上司に相談し、手を入れてもらうことで解決する
  • 同僚としっかりコミュニケーションを取り、仕事の流れや人間関係を円滑にする
  • 人間関係は仕方ないものととらえ、気にしないことにする

 

もちろん努力によって解決できない問題もありますが、まずは自分にできることはないか考えてみましょう。

 

満足できる年収・給料の交渉を上司に持ち掛ける

 

年収・給料に不満がある場合は、上司に給料アップの交渉を持ちかけてみましょう。

「辞められては困る」と思われている場合、交渉に応じてもらえる場合があります。

 

年収アップの交渉手順は、以下の通りです。

 

  1. 自分の立場の給料相場を調べる
  2. 調べた情報と自分の希望を元に、勤務先に給料アップの交渉を行う
  3. 賃上げが不可能だった場合は、労働条件などの別観点の交渉を検討する

 

チェーン展開の会社は個別の賃上げ交渉が難しい場合もあります。

しかし、自分の考えや現状をしっかり伝えることで、昇進の検討やボーナスの査定アップにつながるかもしれません。

 

交渉の注意点は『感情的ではなく論理的に話し、落ち着いて交渉する』ことです。

実際の交渉がスムーズに進められるよう、事前にシミュレーションをするのもよいでしょう。

 

今ある後悔は別職種に変わることで解決できるのか考える

 

今ある後悔を解決するために別の職場・職種、つまり『転職』を検討するのも1つの方法です。

自分で解決できない問題・後悔を抱えつづけるより、最初からその問題をクリアできる職場に転職する方が合理的という考えもあります。

 

別職種への転職を考える場合、以下の内容を必ずチェックしましょう。

 

  • 自分の抱える問題・後悔をクリアできる職場か
  • 自分が一番優先したいことは何か(給料・キャリア・ライフワークバランスなど)
  • 今の職場で伸ばせるキャリアやスキルは残っていないか

 

しかし、充分な下調べをせずに転職すると後悔がふくらむ可能性もあるため、注意が必要です。

転職を後悔する声を、いくつかご紹介します。

 

  • 思っていた仕事内容と違った
  • 転職してから前職の良さに気づいた
  • 事前の説明と実際の職場状況が違った

 

転職してから後悔しても、元の職場には戻れません。

転職には今よりも状況が悪化するリスクもあるため、職種変更のメリット・デメリットをよく考えてみましょう。

 

自分が信頼できる上司や同じ職業の人に相談してみる

 

信頼できる上司や同業の人に相談してみるのもよい方法です。

人に相談することで自分の考えが整理でき、客観的な視点からのアドバイスをもらえるかもしれません。

 

「自分で解決できない」と思っていた問題も、解決の糸口が見つかる可能性があります。

特に上司や同業者は、過去に同じ悩みや後悔を抱えた可能性もあるため、良いアドバイスを期待できるでしょう。

 

ただし、相談内容は職場の不満や愚痴に近いため、相談相手は口の堅い信頼できる人を選びましょう。

 

転職エージェントに今ある不満や現状を相談してみる

 

転職エージェントに今の不満や現状を相談してみるのは、非常におすすめの方法です。

「転職エージェントに相談したらお金を取られたり、強制的に転職する流れになるのでは?」と思う方もいることでしょう。

 

しかし、大丈夫です。

転職エージェントは転職先から報酬を貰うシステムのため、相談者の薬剤師は全てのサービスを無料で利用できます。

 

全く転職の意志が無いのは困りますが、複数の転職エージェントを掛け持ちする方もいるため、結果的に転職エージェントの利用が相談のみになっても問題は無いんです。

転職エージェントに相談するメリットは以下のとおりです。

 

  • プロの客観的視点から、自分の市場価値を教えてもらえる
  • キャリアの相談に乗ってくれる
  • 必要なら求人を紹介してもらえる

 

今までの経歴やキャリアから、自分の市場価値を正確に分析してくれるのが転職エージェントの強みです。

自分の目指したいキャリアがある場合、どうすれば実現できるかの相談にも乗ってもらえます。

 

なお、薬剤師が不満や現状の相談をする場合は『薬剤師転職に強い転職エージェント』を選ぶことが大切です。

薬剤師の不満や後悔に対して的確な返答をするには、業界に対する正しい知見や理解が必要です。

 

薬剤師の転職事情は一般企業の会社員と大きく異なるため、薬剤師業界に詳しい転職エージェントを利用しましょう。

おすすめの転職エージェントは、以下の3社です。

 

  • 薬キャリ
  • マイナビ薬剤師
  • ヤクマッチ

 

どの会社も専門のコンサルタントが在籍し、薬剤師業界に対する多くの知見や実績を持っています。

転職エージェントには守秘義務があるため、相談内容が漏れる心配はありません。

 

自分の不満や後悔を恥ずかしがらずに、できるだけ具体的に伝えるとよいでしょう。

 

薬剤師にならなきゃよかったと思っている人に知ってほしいこと

薬剤師にならなきゃよかったと後悔している人が起こすべき行動5選

 

「薬剤師なんかにならなきゃよかった」と後悔しているかもしれませんが、薬剤師もまだ捨てたものではありません。

ここからは以下の内容をお伝えします。

 

  • 今の職場・職種が合わなくても薬剤師は他職種も狙える
  • 薬剤師はパートでも高時給!薬剤師ママは最強!
  • 医療職は将来性が高いので今後も需要がある

 

薬剤師資格は取るのが大変なだけあり、非常に便利な資格。

知らないで薬剤師を辞めてしまったらもっと後悔します。

 

というわけで、詳しく見ていきましょう!

 

今の職場・職種が合わなくても薬剤師は他職種も狙える

 

資格職である薬剤師は、転職市場も活発。

他職種への転職も狙いやすい傾向があります。

 

変更する職場・職種と転職理由の例を、いくつかご紹介します。

 

  • 病院→調剤薬局・ドラッグストア:年収アップのため
  • 病院→病院:より高度な病院薬剤師業務を学ぶため
  • 調剤薬局→調剤薬局:年収アップ・労働条件改善・スキルアップのため
  • ドラッグストア→調剤薬局:長時間労働の改善・土日休みにするため

 

現在も薬局の数は増加傾向にあり、厚生労働省の調査によると令和3年度末の薬局数は前年度+1.4%で61,791 施設。

転職先は充分に選べる状態です。

 

職場・職種が違えば得られるスキルも異なります。

現状に不満・後悔がある方は職場・職種を変えてみるのはいかがでしょうか。

 

薬剤師はパートでも高時給!薬剤師ママは最強!

 

時給の高いパート薬剤師は、パート先を探す際に最強の選択肢です。

令和4年度賃金構造基本統計調査によると、パート薬剤師の平均時給は2903円、平均労働時間は5.9時間です。

 

男性の平均時給が3679円、女性の平均時給が2683円と大きな差があるのは、大変だけど収入の良い夜勤・土日のパートが含まれるからと想定されます。

一方、厚生労働省の毎月勤労統計調査によると令和5年4月のパートタイム労働者の平均時給は1261円。

 

薬剤師の平均時給と比較すると、その差は2倍以上に達します。

なお、薬剤師ママが働きやすい場所・時間帯でのパートは、時給2000円前後での募集が一般的です。

 

2000円以上の時給で働けるなら、少しの時間で充分なパート収入を得ることも可能です。

今は薬剤師になったことを後悔しているかもしれませんが、将来パートを探す際は最強の資格となるでしょう。

 

医療職は将来性が高いので今後も需要がある

 

高齢化社会の進行に伴い、これからも医療職には高い需要があります。

AI技術の進歩、2019年からの事務員のピッキング容認により薬剤師の仕事が奪われるという声もあります。

 

しかし、在宅医療やセルフメディケーション分野、病院でのチーム医療を中心に、薬剤師の高度な知識やスキルに対する需要は決して無くなりません。

毎日の小さな努力の積み重ねがスキルアップにつながります。

 

将来を見越したキャリアプランを考え、今後も高い需要のある薬剤師をめざしましょう。

 

まとめ

薬剤師にならなきゃよかったと後悔している人が起こすべき行動5選

 

今回は『薬剤師になったのを後悔している場合、どうしたらよいか?』についてお話ししました。

薬剤師は人の役に立てる素晴らしい仕事ですが、給料が上がりにくい、土日が仕事で休みを合わせづらいなどの悩み・後悔を抱える方も珍しくありません。

 

モヤモヤを抱えたまま仕事を続けるのは大きなストレスになるため、早めに対処すべきです。

薬剤師になったことを後悔している場合の対処法は、以下をご紹介しました。

 

  • 現職で起きている問題を解決できるよう積極的に働きかける
  • 満足できる年収・給料の交渉を上司に持ち掛ける
  • 今ある後悔は別職種に変わることで解決できるのか考える
  • 自分が信頼できる上司や同じ職業の人に相談してみる
  • 転職エージェントに今ある不満や現状を相談してみる

 

これらの対処法を試してみるとよいでしょう。

また、『薬剤師にならなきゃよかったと思っている人に知ってほしい内容』として、以下をご紹介しました。

 

  • 今の職場・職種が合わなくても薬剤師は他職種も狙える
  • 薬剤師はパートでも高時給!薬剤師ママは最強!
  • 医療職は将来性が高いので今後も需要がある

 

薬剤師は今後も高い需要が見込まれ、将来性のある仕事です。

もし薬剤師になったことを後悔している場合は、今の職場で不満を解消するように働きかけ、後悔や不満を信頼できる人に相談してみましょう。

 

もし相談できる人がいない場合は、薬剤師転職に強い転職エージェントに相談してみるのもおすすめです。

結果的に今の職場・職種が合わないと判断した場合、転職による新たなチャレンジもできます。

 

せっかく努力して手に入れた薬剤師国家資格です。

上手に利用して、満足できる薬剤師ライフを送りましょう!

 

 

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